デモンベイン&リリカルなのはSS
忘れられた物語

エピソード1「ドクターウエストとエルザの流転」

by 哀しみの王

 「渇かず、飢えず、無に還れっ!」

 九郎はお決まりのセリフでドクターウエストの破壊ロボ(ドリルエディション)をレムリアインパクトで壊す・・・筈だった。
 が・・・破壊ロボはビクともしなかった。
 「なぁっ!?レムリアインパクトが効かないなんて!」
 「おのれ・・・あの変態科学者め・・・妾はもう怒った!」
 破壊ロボのコクピット。
「エルザ・・・普通・・今頃はレムリアインパクトでこの破壊ロボは壊れているはずである?」
「そうだロボ。でも・・・博士、何か細工したロボか?」
「いや・・・何もしていないである・・・」ウエストやエルザにも心当たりは無かった。
「うふふふ・・・デモンベインが勝ちっぱなしじゃ、つまんないから。今回の世界ではデモンベインが破壊ロボに勝てない展開にさせてもらうよ・・・」
 遙か遠い宇宙の彼方・・・這い寄る混沌、ナイアルラトホテップが笑っていた。そう、彼女が破壊ロボにこっそり細工を施したのだ。・・・絶対に壊れない呪法を。
「レムリアインパクトが効かないなら・・・バルザイのえん月刀!」九郎はえん月刀を召喚、破壊ロボに振り下ろす。・・・が、えん月刀はポキリと折れてしまった。イタクァとクトゥグアも全く効かないどころか、弾かれてしまい、弾かれた弾がアーカムシティーのあちこちに命中。シティーの8割が焼け野原となった。市民の半数以上が重傷を負った。 
「う…これじゃ姫さんに大目玉食わされてしまう!」半泣きの九郎。「もう・・遅い。」冷ややかなアル。
 次に九郎は、アトランティスストライクで行く。が・・トランポリンを踏むように弾かれて・・・。運悪く、ライカさんのいる教会に墜落・・・。教会は全壊…
 幸いな事にライカさん達は無事だったが。九郎は血が頭に上っていた。
 「ドクターウエスト!それにエルザ!。もう許さねぇ!」「ああ、妾もだ!」破壊ロボに向かって怒鳴った。
 すると、それに答えるかのように…「そんなに、君たちはドクターとエルザが嫌い?だったら僕がいなくなるようにしてあげよう…」邪神の言葉が聞こえる。「ち…違う!ナイアさん。今のは、撤回する!」慌てる九郎だが、邪神は聞き入れなかった。
 ーと破壊ロボがいきなり天空に飛ばされていく…。まるで木の葉のように九郎とアルの2人は呆然とするしかなかった。「そ…そんな。」ライバルを失い、絶句する九郎とアル。
 「2人とも、口は災いの元だという事を知らないの?・・あははは…」2人を嘲笑うナイアは遠い宇宙の彼方へ去った。
 ウエストとエルザの突然の失踪はブラックロッジにとっても大きな痛手だったが。マスターテリオンだけは動じなかった。
「あの、ドクターとエルザはどこの世界に飛ばされても…彼らなりに生きていける…。」「だ・・・大導師様…」二の句が言えないアウグストゥス。
一方、破壊ロボは時空間をものすごいスピードで飛ばされていた。
「わっひゃあああああああ!エルザ、何処に飛ばされているであるか!」
「わからないロボ…!でもエルザの分析によると、時空を超えているロボ!」
 お話変わって、ここは次元世界ミッドチルダのとある有名なリゾート地。大勢の観光客で賑わっていた。ーと青い天空の彼方から、とてつもなく巨大なドラム缶が落ちてくる!
慌てふためき、波打ち際にいた者は高台へ・・またある者は時空管理局へ通報した。
「バッシャーン!!!」
派手な水しぶきを上げて、破壊ロボは沖合に着水した。
激しい振動がコクピットを容赦なく襲う、ウエストは操縦桿に頭をいやと言うほどぶつけて気絶。エルザはひどかった。ナビゲート席から投げ出されて…コンソールの一つに全身を強く打ち付けて、機能停止。
 2人は、通報を受けて現場に駆け付けた、高町なのはとヴィータの2人に救助されて、クラナガン都内の病院に収容される。破壊ロボは管理局の本局に保管された。
 7日後…ウエストとエルザは奇跡的に回復し、しばらく入院することになった。幸い、入院費は徴収される事はなかった。(フェイトが配慮。)
 「…エルザ。我が輩達はこれからどうなるのである…?」
「分からないロボ…。でも、もうダーリンとアル・アジフのいる世界には戻れないロボ…。」
 やがて、2人はなのはとヴィータ。フェイトとシグナム。はやてとシャマル・・。アルフやザフィーラと知り合った。元の世界へ戻れない2人の辛さを、彼女たちは理解してくれた。特にヴィータは、彼のエレキギターの演奏にぞっこん・・・。
 程なく、ウエストの天才的頭脳を見込んだ管理局の上層部は彼を、管理局の技術開発部へと招待した。こうして彼は管理局で働き始めた。一年足らずで、次元世界で名うての科学者となった。
 エルザは、シャマルの有能な助手として働いている。

続く…




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