狂科学ハンターREI SS 『アリシアの休日 (1)』
by Sin



「ふわぁぁ・・・玲と桜さん、まだかなぁ・・」
あの、春美の一件以来 − 『桜の育児日記』を見て下さいね − 前にも増して
仲良くなってしまった玲と桜。

最近ではなにかと一緒に出かける事が多くなってしまい、アリシアはいつものように
HIMEの留守番をしていた。

すでに夜の1時。
日付を越えても帰ってこない2人を、アリシアは眠い目をこすりながら待っていた。
だが、一向に帰ってくる様子はない。
そして・・アリシアがウトウトし始めた頃、ようやく2人が帰ってきた。

「すっかり遅くなっちゃったね。アリシア、もう寝てるかな?」
「だってぇ・・玲くんと一緒だと、すごく楽しくて・・時間忘れちゃうんだもん・・」
「あはは、そうだね」

楽しげに姿を見せた玲と桜は、部屋に入ってくるとすぐに、アリシアに気付く。

「あ・・待っててくれたんだ・・アリシア・・」
「眠っちゃってる・・ふふっ、可愛い」
そう言って桜が覗き込むと、アリシアは僅かに身じろいで目を覚ました。

「ううん・・・あ・・玲・・桜さん・・お帰りなさ〜い・・・ふわぁ・・」
大きなあくびをして、アリシアはそう言った。

「ただいま、アリシア」
「遅くなってごめんね」
2人がそう言うと、アリシアは笑顔で首を振った。
「ううん、だって、2人の邪魔はしたくないもの。ふふっ」
イタズラっぽく笑ってそう言うアリシアに、玲達は照れくさそうに顔を見合わせて笑った。


その翌日。
アリシアは久しぶりにタケルとデートしていた。
昨日−と言っても今朝だが−帰ってきた2人が・・・

「ごめんね、いつもアリシアにばかり留守番させて・・」
「ううん、私ここでお留守番してるの好きだし。いろんな人に会えるから楽しいの」
「でも、毎日じゃ悪いもんね・・ね、玲くん。せめて今日位は2人で留守番しない?」
「いいね。アリシアもたまにはタケルでも呼んで遊んでおいでよ」

そう言った玲達の気持ちを無駄にするのも嫌だったのもあったし、それに、やっぱり
久しぶりにタケルと出かけられる事も嬉しかったから、アリシアはいつものように遊び
に来たタケルを連れて、HIMEを出た。

「久しぶりだね〜。こうして2人で出かけるのって」
嬉しそうにそう言うアリシアに、タケルも嬉しそうに笑う。

その時、なにかの匂いが漂ってきた。
「いい香り・・花の匂い・・かな?」
アリシアはそう言うと、匂いの方へと引き寄せられるように進んでいく。
すると、そこには河原いっぱいに広がる花畑が・・・

「わぁぁっ・・綺麗・・・」
思わず歓声を上げたアリシアは、花を踏んでしまわないように気を付けながら、
花畑の中へと駈けていく。

花に囲まれて本当に嬉しそうなアリシアをタケルはぼーっと見つめていたが、
ふと、近くにあった蔓草に気付いた。

「あ・・そうだ。こういうのって、アリシア喜ぶかも・・」
そう言うと、タケルは蔓草を集め、そして、器用にカゴに編み上げた。
「うわぁ・・タケルくん上手・・」
アリシアにそう言われて、タケルは照れくさそうに笑うと、その中に、数本の花を
植え替えた。
「あ、あのさ、摘んじゃうとすぐに枯れてしまうから・・これなら、しばらく
咲いてると思うから・・」
赤くなってそう言うタケルに、アリシアは本当に嬉しそうに微笑むと、受け取った花籠を
愛おしそうに抱きしめた。
「タケルくん・・ありがとう・・すごく嬉しい・・」
微笑むアリシアに、タケルは真っ赤になって照れ笑いした。


それから2人は日が暮れるのもかまわずに一緒に花畑の中で遊んでいた。



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