DADDY FACE SS 『深海の眠り姫』
by Sin



おぼえていますか・・?
貴方と過ごしたあの日々を・・・

おぼえていますか・・?
張り裂けそうな胸の痛みを・・・

− 会いたいよ・・・大ちゃん・・

時々聞こえてくる声・・
それは波が私に伝えてくれる彼の想い・・

− 絶対に戻って来いよ・・

帰りたい・・彼のところへ・・・
でも・・戻れない・・今は・・まだ・・

激しい苦しみも・・・痛みも・・・
今はもう・・どこにもない・・

私は眠っている・・
この深い海の底で・・・
時が来るその日まで・・
私は・・眠り続けている・・

私は・・備藤“冬海”翔仔・・・・

大ちゃん・・・待っていてね・・・


深海の底で静かに眠り続ける彼女を一人の人魚が
じっと見つめていた。

「今は・・ゆっくりとお休みなさい・・
あの子達がきっと貴方を救ってくれるから・・・」
優しく彼女の入ったカプセルを撫でる。
そしてそっと抱きしめた。

「この、いづなさんの言う事に間違いはないんだから・・・
きっと・・・ね。そうでしょ・・草刈くん・・」

いづなはそう言って優しく微笑むと、やがて深海に姿を消した・・・

そして今日も海は静かに『眠り姫』を見守っている・・





                     
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